不思議が必然……それは「ゆふいんの風」故に。
2008年 03月 19日
兄弟!
「えー、一席御伺い致します。江戸と云う時代は……」
「面白くねぇぞ、引っ込め」
「それでも芸人か」
「木戸銭返せ」
客席から座布団、茶碗、食べかけの弁当、蜜柑の皮、擂鉢、薬缶……挙句の果てには入
歯までもが投げつけられ……
「はっ、夢か」
と夜中に飛び起きることも屡。表現者の端くれなるアンバサダーでも左右なのです。来る
4月19日、町田での桧舞台それも独奏で演らねばならない甲斐やんの心中は思い遣って
余りあるものがあります。然し、これも自らの性だと諦めるしかない。要は都合良く開き直る
しか手立てはないんじゃないかな、と生意気乍思う此の頃です。
兄弟姉妹、親類縁者の皆さんの中で、当ブログの姉妹頁『甲斐洋平 かいやんの表方
裏方奮闘日記』の更新が止まっている事に気が附いている方も多いと思います。おや、甲
斐やん、どないしたんやろかと思うのは我等の間柄では当然の事でしょう。私もその点丈が
心配になり、先日電話をしてみました。
「おう、洋ちゃん。変りはないかい」
「ああ、アンバサダーやん。うん、何とか元気にしとりますわ」
「いや、ブログも書き足してない様だから如何したのかな、体でも壊したのかしら、と思って
ね」
「ううん、せやないねん。何だか書く気が起きないだけやねん。御免なぁ、心配掛けて」
「そうか。それを聞いて安心したよ。随分精進しているみたいだね」
「まあなぁ……何とか頑張ってますわ」
「いやいや、甲斐の字。頑張っちゃいけねぇよ。頑張ろうとしちゃ肩に力が入る丈で……先ず
全てを楽しまなくちゃ」
「う、うん。でもな僕は無理してでも頑張らなくちゃ……でも、そうやね。う、ううん」
「無理な無理は無理な無理を呼ぶんだ。無理ってな無理しない程度に無理するもんだぜ」
「は、はぁ。無理な無理は無理で無理……う、うううん」
「兎に角、出来る限りの精進して当日を迎えようじゃねえか」
「そやね。若しかしたら当日は日本に居ないかもしれへんけど」
「おいおい、海外逃亡かい。冗談言っちゃいけねぇ」
この会話の内容で、甲斐やんがどれ丈本番に向け自らの芸を磨いているかお解りにな
るでしょう。古今東西の大芸術家達だって、皆斯くの如く鍛錬を積みつつ悩んで来たので
す。だから甲斐やん、それでいいのだよと電話越しにそっと肩を叩いてあげたアンバサダ
ーでありました。
ゆふいんの風に魅せられた兄弟甲斐やんが、ゆふいんの風に誘われたミエコ様のご尽
力により東都は町田でリサイタルを催し、其処へ矢張りゆふいんの風が廻り合わせて呉れ
た青澤隆明さんが曲目解説で華を添えて下さる。当日にはTノブがゆふいんの風を直送し、
四百里離れた処で、もう一つのゆふいん音楽祭の幕が上がる……。不思議が必然となり、
必然がまた新な不思議を生出す。その空間へ常にゆふいんの風が戦いでいる。
我等兄弟姉妹に通い合っている血とは、その「風」なのかも知れないね、みんな。
「えー、一席御伺い致します。江戸と云う時代は……」
「面白くねぇぞ、引っ込め」
「それでも芸人か」
「木戸銭返せ」
客席から座布団、茶碗、食べかけの弁当、蜜柑の皮、擂鉢、薬缶……挙句の果てには入
歯までもが投げつけられ……
「はっ、夢か」
と夜中に飛び起きることも屡。表現者の端くれなるアンバサダーでも左右なのです。来る
4月19日、町田での桧舞台それも独奏で演らねばならない甲斐やんの心中は思い遣って
余りあるものがあります。然し、これも自らの性だと諦めるしかない。要は都合良く開き直る
しか手立てはないんじゃないかな、と生意気乍思う此の頃です。
兄弟姉妹、親類縁者の皆さんの中で、当ブログの姉妹頁『甲斐洋平 かいやんの表方
裏方奮闘日記』の更新が止まっている事に気が附いている方も多いと思います。おや、甲
斐やん、どないしたんやろかと思うのは我等の間柄では当然の事でしょう。私もその点丈が
心配になり、先日電話をしてみました。
「おう、洋ちゃん。変りはないかい」
「ああ、アンバサダーやん。うん、何とか元気にしとりますわ」
「いや、ブログも書き足してない様だから如何したのかな、体でも壊したのかしら、と思って
ね」
「ううん、せやないねん。何だか書く気が起きないだけやねん。御免なぁ、心配掛けて」
「そうか。それを聞いて安心したよ。随分精進しているみたいだね」
「まあなぁ……何とか頑張ってますわ」
「いやいや、甲斐の字。頑張っちゃいけねぇよ。頑張ろうとしちゃ肩に力が入る丈で……先ず
全てを楽しまなくちゃ」
「う、うん。でもな僕は無理してでも頑張らなくちゃ……でも、そうやね。う、ううん」
「無理な無理は無理な無理を呼ぶんだ。無理ってな無理しない程度に無理するもんだぜ」
「は、はぁ。無理な無理は無理で無理……う、うううん」
「兎に角、出来る限りの精進して当日を迎えようじゃねえか」
「そやね。若しかしたら当日は日本に居ないかもしれへんけど」
「おいおい、海外逃亡かい。冗談言っちゃいけねぇ」
この会話の内容で、甲斐やんがどれ丈本番に向け自らの芸を磨いているかお解りにな
るでしょう。古今東西の大芸術家達だって、皆斯くの如く鍛錬を積みつつ悩んで来たので
す。だから甲斐やん、それでいいのだよと電話越しにそっと肩を叩いてあげたアンバサダ
ーでありました。
ゆふいんの風に魅せられた兄弟甲斐やんが、ゆふいんの風に誘われたミエコ様のご尽
力により東都は町田でリサイタルを催し、其処へ矢張りゆふいんの風が廻り合わせて呉れ
た青澤隆明さんが曲目解説で華を添えて下さる。当日にはTノブがゆふいんの風を直送し、
四百里離れた処で、もう一つのゆふいん音楽祭の幕が上がる……。不思議が必然となり、
必然がまた新な不思議を生出す。その空間へ常にゆふいんの風が戦いでいる。
我等兄弟姉妹に通い合っている血とは、その「風」なのかも知れないね、みんな。
by yufuin-brothers | 2008-03-19 00:22 | ゆふいん談話室


