不思議なコンサート
2008年 03月 09日
アンバサダーさんが湯豆腐やおでんを最初からお好きだった訳ではない、と読んでちょっとほっとしている私であります。それにしても歳を取るにしたがって好みが変わっていくのは面白いものですね。私は大衆食堂のお子様ランチについてくるようなチキンライスだのスパゲッティだのが好きでしたが(スイーツも和生より断然洋生!)、最近は日本人の友人達が作る鍋だとかいわしのつみれだとか、この間はお土産の信玄餅や黒い八つ橋(胡麻)に涙が出そうに感激しました。20代だったらありえなかった現象です。。。
ところでこれは桜でしょうか??葉っぱがしその葉の様な色で、あちこちで見かけます。今3分咲きといったところでしょうか。
木曜日(6日)の午後のバレエクラスの最中に、クラスを受けていた舞踊評論家のおじちゃんが「今晩マーラーのコンサートのチケットが余ってるんだけど興味ある?」と声をかけてくれました。仕事は入ってないから行けない事ないけど、マーラーのシンフォニーねー、うーん、なんて考えてたら、「ちょっとビッグイヴェントだぜ、知ってるだろ、千人の交響曲」と。ものすごい大編成なのでなかなか演奏される事のない、80分程かかる大曲。いいえ、すみません、知りませんでした。私の音楽知識は大抵踊り経由で、マーラー?ベジャールやチューダーが振り付けてるな、なんて程度で。滅多にないイヴェント、そしてなんとベルシーのスタジアムでやるという。あそこでマーラーですか???普段はロックやポップが響く所、そしてありとあらゆるスポーツイヴェントのあるとこです。興味が湧いてきて、有難くチケットを頂く事にしました。
1984年に出来た建物はピラミッドの上がないような格好で、傾斜した壁面に芝生が植えてあります。3500ー17000人収容、ローリングストーンズ等のコンサートやテニストーナメント、自転車やモトクロス、ゴーカートレース、武道の催し物、ビデオゲーム世界大会も開催されたり、とにかく普段はマーラーのマの字もないスペースです。
ちょっと脱線しますが、上の写真の左はベルシーからセーヌ河を隔てた向かいにあるミッテラン国立図書館。L型の4つの建物が中庭を囲んで向かい合っている(開いた本のイメージ)のですが、建物の側面に輝く巨大なXの文字。評論家氏に聞くと、今あそこでやってる展覧会のテーマだよ、との事。国立図書館の地下には地獄と呼ばれる場所があって、ポルノグラフィとみなされる本や版画などのコレクションが封印されているらしい。その場所が出来た歴史的経緯をまず紹介、後半は所蔵品を紹介。16歳未満入場不可。3月22日迄、だそうです。16世紀から20世紀迄の品々、たとえばサド、アポリネール、バタイユの本や日本の浮世絵の春画も沢山あるようです。X(イクス)というのは映画や雑誌などの成人向けカテゴリーの事。日本でもそうですか?
プレス用招待席だったので、平土間の真ん中。指揮者エッシェンバッハ氏の真後ろでした。オペラ座バレエ団ディレクターのマダムルフェーヴルが前の方に見える。楕円形のスペースで、一方にステージを儲け、そっち側の客席を上まで全部使って合唱隊を配置(Wiener Singverein,London Symphony Chorus,Choeur de l’Orchestre de Paris+300人の子供の合唱隊)、Orchestre de Paris150人、ソリストの歌手8人。舞台に向かって右側の客席の上方には金管チーム(10人くらいかな?)が配置されていました。オケ40周年記念行事の目玉らしい。オケとスタジアム共同のプロダクションで予算は500、000ユーロ。
始まる寸前に空調のものすごい音が気になったり、始まってからもしばらくは巨大なオケからくる音情報のか細さに不満を感じたり、オケの上3方に吊られたスクリーンに写る雲が流れるような映像や寄せる波の映像(音楽が激しくなった時もろに稲妻になったのには笑ってしまった)がちょっと邪魔っけでした。でも1回切れるだけであとは絶え間なくうねり続く音の波に乗せられてからは、様々な外因は気にならなくなって集中、というか夢心地になる事ができました。こういう音の構想を持っちゃったマーラー、千人近いミュージシャンをまとめるのにチャレンジしたエッシェンバッハ、何回か鳥肌が立った凄まじい音の波。この規模で細かい詰めをするのはまず不可能と思われますが、演奏会後には確かな感動と、こんなイヴェントを体験できた事への感謝の気持ちを抱えて帰途についたのでした。
ところでこれは桜でしょうか??葉っぱがしその葉の様な色で、あちこちで見かけます。今3分咲きといったところでしょうか。
木曜日(6日)の午後のバレエクラスの最中に、クラスを受けていた舞踊評論家のおじちゃんが「今晩マーラーのコンサートのチケットが余ってるんだけど興味ある?」と声をかけてくれました。仕事は入ってないから行けない事ないけど、マーラーのシンフォニーねー、うーん、なんて考えてたら、「ちょっとビッグイヴェントだぜ、知ってるだろ、千人の交響曲」と。ものすごい大編成なのでなかなか演奏される事のない、80分程かかる大曲。いいえ、すみません、知りませんでした。私の音楽知識は大抵踊り経由で、マーラー?ベジャールやチューダーが振り付けてるな、なんて程度で。滅多にないイヴェント、そしてなんとベルシーのスタジアムでやるという。あそこでマーラーですか???普段はロックやポップが響く所、そしてありとあらゆるスポーツイヴェントのあるとこです。興味が湧いてきて、有難くチケットを頂く事にしました。
1984年に出来た建物はピラミッドの上がないような格好で、傾斜した壁面に芝生が植えてあります。3500ー17000人収容、ローリングストーンズ等のコンサートやテニストーナメント、自転車やモトクロス、ゴーカートレース、武道の催し物、ビデオゲーム世界大会も開催されたり、とにかく普段はマーラーのマの字もないスペースです。
ちょっと脱線しますが、上の写真の左はベルシーからセーヌ河を隔てた向かいにあるミッテラン国立図書館。L型の4つの建物が中庭を囲んで向かい合っている(開いた本のイメージ)のですが、建物の側面に輝く巨大なXの文字。評論家氏に聞くと、今あそこでやってる展覧会のテーマだよ、との事。国立図書館の地下には地獄と呼ばれる場所があって、ポルノグラフィとみなされる本や版画などのコレクションが封印されているらしい。その場所が出来た歴史的経緯をまず紹介、後半は所蔵品を紹介。16歳未満入場不可。3月22日迄、だそうです。16世紀から20世紀迄の品々、たとえばサド、アポリネール、バタイユの本や日本の浮世絵の春画も沢山あるようです。X(イクス)というのは映画や雑誌などの成人向けカテゴリーの事。日本でもそうですか?
by yufuin-brothers | 2008-03-09 21:19 | 巴里の風