春のうららの……名曲<花>
2008年 04月 01日
兄弟!
今日は「四月馬鹿」ですな。何か気が利いた嘘でも、と思ったのですが面倒なので割愛
します。呵呵。まぁ私の場合、年中馬鹿を演っていますから今日に限った話ではありませ
んしね。呵呵。そんな事よりも、一寸外に目を遣って御覧なさい。春陽の下、桜花爛漫とし
て今や盛りと乱れ咲くその風情正に値千金。
昨日の夕刻、用事があって大川、即ち隅田川の水面近くを歩いたのですが、其の美麗さ
に暫し呆然としました。昼過迄降っていた名残の雨粒が花弁に金箔を散らした如くに綺羅
めき、その花陰には目白が戯れている……。見事としか云う様の無い自然美に只管嘆息
しつつ、嗚呼、此れを肴に一杯遣りてえなと思うのは風雅を嗜む者の常。いざ杯を引き寄
せ、とは行かない。呵呵。せめてもと思い滝廉太郎作曲、武島羽衣作詩の名曲<花>を
唸って我慢することにしました。
「春のうららの墨田川、のぼりくだりの船人が、櫂のしずくも花と散る、ながめを何にたとふ
べき。」
と唄い終わって二番の歌詞を続け様としても出て来ない。その頭丈はおぼろげ乍浮かん
で来たが、後は丸っきり忘れた、否、多分覚えていないのだろう。折角なのでご紹介しよう
か。
「見ずやあけぼの露浴びて、われにもの言ふ桜木を、見ずや夕ぐれ手をのべて、われさし
まねく青柳を。」
で、三番は
「錦おりなす長堤に、くるればのぼるおぼろ月。げに一刻も千金のながめを何にたとふべ
き。」
歌詞を通読してみると、一番から三番迄で桜が織り成す朝昼晩の風情を詠んでいる事
が解りますな。又、句点の配置で始めと終りに出て来る「ながめを何にたとふべき」と云う修
飾句の掛かかる範囲に変化を持たせ、春日遅遅とした中にゆったりと咲き誇るその姿を彷
彿とさせる詩情の奥深さ……それをト長調と云う快活で明暢な印象を持つ調性で作曲しそ
の雰囲気に一層の花を添えている。名曲の名曲たらしめている秘訣は矢張り曲自体にある
のでしょう。因みに発想標語は日本語で『優雅に』と示されています。
桜の下で乱痴気騒ぎも一興ですが、ほのぼのとゆったりとした気分でこの歌を唄い乍の
お花見も又良いもの。是非共お験しあれ。
今日は「四月馬鹿」ですな。何か気が利いた嘘でも、と思ったのですが面倒なので割愛
します。呵呵。まぁ私の場合、年中馬鹿を演っていますから今日に限った話ではありませ
んしね。呵呵。そんな事よりも、一寸外に目を遣って御覧なさい。春陽の下、桜花爛漫とし
て今や盛りと乱れ咲くその風情正に値千金。
昨日の夕刻、用事があって大川、即ち隅田川の水面近くを歩いたのですが、其の美麗さ
に暫し呆然としました。昼過迄降っていた名残の雨粒が花弁に金箔を散らした如くに綺羅
めき、その花陰には目白が戯れている……。見事としか云う様の無い自然美に只管嘆息
しつつ、嗚呼、此れを肴に一杯遣りてえなと思うのは風雅を嗜む者の常。いざ杯を引き寄
せ、とは行かない。呵呵。せめてもと思い滝廉太郎作曲、武島羽衣作詩の名曲<花>を
唸って我慢することにしました。
「春のうららの墨田川、のぼりくだりの船人が、櫂のしずくも花と散る、ながめを何にたとふ
べき。」
と唄い終わって二番の歌詞を続け様としても出て来ない。その頭丈はおぼろげ乍浮かん
で来たが、後は丸っきり忘れた、否、多分覚えていないのだろう。折角なのでご紹介しよう
か。
「見ずやあけぼの露浴びて、われにもの言ふ桜木を、見ずや夕ぐれ手をのべて、われさし
まねく青柳を。」
で、三番は
「錦おりなす長堤に、くるればのぼるおぼろ月。げに一刻も千金のながめを何にたとふべ
き。」
歌詞を通読してみると、一番から三番迄で桜が織り成す朝昼晩の風情を詠んでいる事
が解りますな。又、句点の配置で始めと終りに出て来る「ながめを何にたとふべき」と云う修
飾句の掛かかる範囲に変化を持たせ、春日遅遅とした中にゆったりと咲き誇るその姿を彷
彿とさせる詩情の奥深さ……それをト長調と云う快活で明暢な印象を持つ調性で作曲しそ
の雰囲気に一層の花を添えている。名曲の名曲たらしめている秘訣は矢張り曲自体にある
のでしょう。因みに発想標語は日本語で『優雅に』と示されています。
桜の下で乱痴気騒ぎも一興ですが、ほのぼのとゆったりとした気分でこの歌を唄い乍の
お花見も又良いもの。是非共お験しあれ。
by yufuin-brothers | 2008-04-01 02:06 | 音楽よもやま話