腕と喉の錆落とし
2007年 07月 20日
兄弟!
どうやら、日付けは零時を廻り、本日は20日。とうとう音楽祭まで一週間を切った。
アンバサタは前乗りするので、25日には我等が故郷へ帰るのだけれど、全くその準
備をしていない。でも、バイオリンの練習はしている。これがなかなか大変だ。なんた
って先ずは、腕にこびりついた錆を落とすことから始めないとならない。これが大体
一週間は掛かる。だからゆふいんに行く頃には腕前が戻って来て……いればいい
なぁ、いや、何とかしなければ!
今年は、我等が獅子王、かいやんが駅構内、アートホールで演奏をする。かいや
んがゆふいんで鳴らす、最初の“音”になるのかな?それを考えると楽しみでなら
ない。この企画をみんなと相談し、Goサインが出た処で、彼に話しを持っていくと
「ほんまですか、是非御願いします」
と、二つ返事で諒解してくれた。大好きなゆふいんの為ならなんでもしますわ!と
歯切れのよい上方言葉が返ってくる。演奏曲や様々な打ち合せをした後で
「一つだけ御願い、といっていいのか解らないけど」
「ん、かいやん、なんだい」
「是非、アンバサタやんと、そこで共演したいんやけど」
「おいおい、かいやん、無理いっちゃぁいけねぇよ。お前さんは歴とした、プロの演奏家
さんだ。俺達のへっぽこバイオリンと同じ舞台に立っちゃ、名折れだぜ」
「そ、そんなことないって。駄目かなぁ」
「……じゃ、こうしようか。流石にバイオリンは勘弁してもらって、プロの方に言出すのは
おこがましいとは思いますが、あたしが歌う、それも、かいやんのコンサートでのちょっと
した座興で、ってなどうです」
「なるほど。ってことは僕が伴奏ってことですよね」
「へぇ、さいです。どないなもんでっしゃろ」
「いいじゃないですか、そうしましょ」
と、相談が纏まったのはいいけれど……。確かに、昔取った何とかで、喧嘩剣法の様な
バイオリンよりは、腕に多少の覚えがある、といっても矢張り、喉にも錆が付いている。
それを昨夜、木場に住むピアノの先生Yさんに頼み込んで、稽古を付けて貰って来た
次第。
曲はシューベルトの超有名歌曲の『鱒』。それを原語で歌うなんて芸当はありません。
邦訳されたもので演ります。どうです、お客さん思いでしょ(笑)。そんな楽譜でいざお稽
古をしてみると思った以上に、この曲って難しい。同じメロディーの繰り返しが続くかと思
ったら、急に音が飛び飛びの旋律が出てくる。
「アンバサタ君、これって結構表情つけるの難しいね」
「ええ、さいなんですよ」
「放っておくと、曲が流れていってしまうというか……」
「そうですよね。フィッシャー=ディースカウや、シュワルツコフなんか……なんてしてまし
たよ」
「あ、そうなの。じゃ、そうやってみようよ。ではもう一回」
と、親身になってお付き合い下さいました。Yさん、この場を借りて、感謝、感謝です。
お蔭で何とか、喉の錆は薄らいだ。今度は腕の錆……。後、四日。精進、精進。
追記 アートホールで使用する楽器はTノブの愛器です。これにも感謝、感謝。
どうやら、日付けは零時を廻り、本日は20日。とうとう音楽祭まで一週間を切った。
アンバサタは前乗りするので、25日には我等が故郷へ帰るのだけれど、全くその準
備をしていない。でも、バイオリンの練習はしている。これがなかなか大変だ。なんた
って先ずは、腕にこびりついた錆を落とすことから始めないとならない。これが大体
一週間は掛かる。だからゆふいんに行く頃には腕前が戻って来て……いればいい
なぁ、いや、何とかしなければ!
今年は、我等が獅子王、かいやんが駅構内、アートホールで演奏をする。かいや
んがゆふいんで鳴らす、最初の“音”になるのかな?それを考えると楽しみでなら
ない。この企画をみんなと相談し、Goサインが出た処で、彼に話しを持っていくと
「ほんまですか、是非御願いします」
と、二つ返事で諒解してくれた。大好きなゆふいんの為ならなんでもしますわ!と
歯切れのよい上方言葉が返ってくる。演奏曲や様々な打ち合せをした後で
「一つだけ御願い、といっていいのか解らないけど」
「ん、かいやん、なんだい」
「是非、アンバサタやんと、そこで共演したいんやけど」
「おいおい、かいやん、無理いっちゃぁいけねぇよ。お前さんは歴とした、プロの演奏家
さんだ。俺達のへっぽこバイオリンと同じ舞台に立っちゃ、名折れだぜ」
「そ、そんなことないって。駄目かなぁ」
「……じゃ、こうしようか。流石にバイオリンは勘弁してもらって、プロの方に言出すのは
おこがましいとは思いますが、あたしが歌う、それも、かいやんのコンサートでのちょっと
した座興で、ってなどうです」
「なるほど。ってことは僕が伴奏ってことですよね」
「へぇ、さいです。どないなもんでっしゃろ」
「いいじゃないですか、そうしましょ」
と、相談が纏まったのはいいけれど……。確かに、昔取った何とかで、喧嘩剣法の様な
バイオリンよりは、腕に多少の覚えがある、といっても矢張り、喉にも錆が付いている。
それを昨夜、木場に住むピアノの先生Yさんに頼み込んで、稽古を付けて貰って来た
次第。
曲はシューベルトの超有名歌曲の『鱒』。それを原語で歌うなんて芸当はありません。
邦訳されたもので演ります。どうです、お客さん思いでしょ(笑)。そんな楽譜でいざお稽
古をしてみると思った以上に、この曲って難しい。同じメロディーの繰り返しが続くかと思
ったら、急に音が飛び飛びの旋律が出てくる。
「アンバサタ君、これって結構表情つけるの難しいね」
「ええ、さいなんですよ」
「放っておくと、曲が流れていってしまうというか……」
「そうですよね。フィッシャー=ディースカウや、シュワルツコフなんか……なんてしてまし
たよ」
「あ、そうなの。じゃ、そうやってみようよ。ではもう一回」
と、親身になってお付き合い下さいました。Yさん、この場を借りて、感謝、感謝です。
お蔭で何とか、喉の錆は薄らいだ。今度は腕の錆……。後、四日。精進、精進。
追記 アートホールで使用する楽器はTノブの愛器です。これにも感謝、感謝。
by yufuin-brothers | 2007-07-20 01:30 | 音楽よもやま話